ペットボトルは止めて

山スキーやハイキングにペットボトルは止めて!! マイボトル持参でプラごみ削減を


自然に分解しないプラスチックをクジラが食べて死ぬなど、激増するプラごみは、地球環境に悪い影響を与えています。レジ袋の有料化や、プラ製のスプーンやフォークの規制など対策は取り始められていますが、気候危機を特に意識する山スキーヤーとして、環境改善に出来ることから取り組みましょう。その一つとして、山スキーにペットボトルの使用は止めて、マイボトルの持参でプラごみ削減に努力することを訴えます。
日本のペットボトルの出荷本数は年間 233 億本(2020 年度)で、リサイクル率が 88.5%といいますから、毎年 27 億本以上のペットボトルが環境に流出していることになり、深刻な環境汚染の元凶となっています。(「議会と自治体」No.288「 プラ資源循環法を実効あるものに」参照)経済開発協力機構(OECD、本部パリ)は 2 月 22 日、プラスチックごみの問題について分析した初の報告書「グローバル・プラスチック・アウトルック」を発表。世界のプラスチックの生産量は 2000 年の 2 億 3400 万㌧から 2019 年には 4 億 6000 万㌧へと 1.97 倍の増加。プラごみも同期間で 1 億 5600 万㌧から 3 億 5300 万㌧へと 2.26 倍に増加、環境への負荷が増大しています。2019 年にリサイクルされたのは 9% で、残りは焼却や埋め立てられたと言います。プラスチックに関連した温室効果ガスの発生量は、2019 年に世界の排出量の 3.4%に相当する 18 億㌧に達しています。一人当たりに換算したプラごみの量は、2019 年に米国が最多の 221㎏、日本と韓国は少なく 69kg、中国は 47kg、インドは 14kg でした。(「朝日」2022 年 3 月 17 日夕刊参照)私が住む東京都三鷹市(人口 19 万)のごみを処理する「ふじみ衛生組合」へ搬入された2020 年度のごみは 9,580.6㌧。その内訳は、不燃ごみ 1,745.4㌧(18.2%)、粗大ごみ 1,062.58㌧(11.1%)、プラスチック 3,709.00㌧(38.7%)、ペットボトル 744.74㌧(7.8%)、びん・缶 2,318.88㌧(24.2%)です。プラごみとペットボトルで 46.5% になり、同所に搬入されている調布市のそれは 55.6% にもなります。(「広報ふじみ衛生組合」No.39 2022 年 3 月 20 日参照)この 4 月から「プラスチック資源循環促進法」が施行されます。この法律は、プラ製品の設計から廃棄物の処理まで、プラの商流全てにおける資源の循環等の取り組みを促進する法律です。2035 年までには、使用済みプラを 100% リユース・リサイクル等により有効活用する計画です。また、バイオプラを 2030 年までに最大約 200 万㌧導入する等、原料の見直しや新素材の開発を予定しています。しかし、温室効果ガスの削減に原発やアンモニア混焼火力発電を残すと言う政府の方針ですから、国民的運動がないとプラごみの環境破壊防止も計画通りには進まないでしょう。
環境に最も敏感であるべきスキーヤーは、マイボトルの持参によりペットボトルの使用を出来るだけ避けましょう。自ら出来ることを実行するとともに、地球環境についての学習を深めて行きましょう。

(2022 年 4 月 21 日  全国山スキー部常任部員 田畑健)

参照 全国スキー協通信

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